私は日本商工会議所主催簿記検定試験１級合格の資格で税理士試験の受験資格を得ています。
税理士試験の受験生時代、周りの友人達は有名大学を卒業した人達ばかりでした。本当に優秀な友人ばかりでしたが税理士の試験はそれ以上に難しく厳しいものでした。
私はいつも「為せば成る」だ。あきらめない！と心に誓い頑張ってきました。
経営もおなじです。社長さん（経営者）の「やる気」と「元気」がなければ事業は続きません。
私の両親は山形で会社を経営しておりました。しかし、父が病気で倒れ、母も高齢のため経営から遠ざかっていました。
ある日、私の元にその会社の会計を担当している事務員さんから電話が来ました。「預金の残高が足りなくて手形の決済ができません」と。
折しも長引く不況のせいでその会社の大手取引先から「取引停止」の通知が来ていました。
まだ私は税理士の開業前の事で、その会社の非常勤の取締役という立場でありました。
急いで帰省し会社の状態を調べてみるも、その大手取引先以外からの収入の見込みは少なく、手形も以前に振出した手形の期日と新しく振出した期日がかさなり支払の金額が多額になってしまったという状態です。今月をしのげてもまたすぐ次の手形の期日が回ってきてしまう・・。当たり前ですが、社員への給料も支払えない状態です。
倒産を覚悟しましたが、まずは銀行に資金の融資のお願いに行きました。
銀行とは３０年以上の付き合いがあります。なんと融資の担当者の一人は私と小学校時代の同級生でした。 しかし、銀行の担当者はなかなか「うん」とは言ってくれません。
何回も銀行に足を運び、今後の事業計画書を作成し、予算を立て返済計画を示し、本当に毎日が苦しいものでした。
ここでもう一度考えて下さい。私は取締役とはいえ埼玉県に住んでいるため非常勤です。直接会社の経営に携わっていませんでした。
今となっては深く反省していますが実際経営者不在の状態でした。常に事業の状態を監視しお金の流れを見ている人が不在では事業は続かないのです。幸運にも銀行の融資が決定し、最悪の状況は免れましたが、やはり会社を継続させる事は困難と判断。
清算することになりました。
残念なことにその後すぐに父が他界し、父の遺産で会社の借入金などを清算することができました。
「会社の借入金」これは相続人の負の遺産です。
個人的な生命保険だけではなく、会社で「代表者生命保険」に加入しておく事が何よりも必要だと痛感した経験です（企業防衛といいます）

私は税理士開業前に銀行との折衝、従業員の解雇、会社の清算を経験しました。
また父の死により　経営者の娘として「企業防衛の必要」を学びました。 会社の社長さんは元気でやる気満々でないとダメなんですね。
私はちょっとかわった経歴ですが、皆様の事業が順調に継続している今こそ共に喜び笑い明日に向かってますます発展していく企業を応援していきたいと思っています。 村正運輸株式会社　監査役
有限会社サーブアンドスタッフ　取締役 趣味　占い（なんちゃって占い師です　ご相談承ります(笑)
映画鑑賞（もっぱらＤＶＤにて自宅鑑賞です）